「MIST」

スティーブン・キング原作のミステリーである。DVDにて鑑賞。

スティーブン・キング原作ということで、題名でもある「霧」の中に潜むものがもっと人間的・猟奇的な恐怖かと思っていたら違った。

「軍が異次元への扉を開けた。」との件があるが、その文面通り異次元から来た未知なる生物ととらえてもよかったのであるが、最近のニュースを見ていると、「異次元の扉」とはそれとは違ったものなのではと考えてしまう。

たとえば「iPS細胞」という、体細胞に手を加えることによってできるES細胞のような細胞である。
この細胞は、人間を構成するいろいろな細胞になることが可能であるので、本人から採取した細胞で臓器などを作れば、拒絶反応無しに移植できるというものらしい。
すばらしい技術のようだが、ついつい何かに悪用はされないのか、とんでもないバケモノは出来てしまわないのか、などと考えてしまう。

もうひとつは「大型ハドロン衝突型加速器」である。スイスのジュネーブとフランスの国境をまたいで設置されているらしい。
陽子イオンを加速器で加速させ、ものすごいエネルギーで衝突させるものだそうだ。
この加速器を使ったいろいろな実験テーマがあり、その中に「極小ブラックホールの検出」なるものがあるらしい。
米国では安全性が確認されていないと運用停止を求める訴訟が起こされている。
科学者からは、人工ブラックホールができたとしても、すぐに消滅してしまうと説明されている。
でももし、実験で作ったブラックホールに地球が飲み込まれてしまったら、なんとも悲しい地球と人類の最後である。

科学技術の発展によって、今まで未知とされていた分野の扉が開こうとしている。
でも、それは本当に必要なものなのであろうか。
扉の向こう側は素晴らしい世界とは限らないのでは、と考えてしまう。

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